FIAT ABARTH 595 TIGULLIO
フィアット・アバルト595レプリカ
レーサーが仕上げた500
日本でも大人気のFIAT500。もちろんイタリアでの人気たるや、そりゃすごいもんです。
デザイン的なアイコンである事は言うに及ばず、原付以上、自動車未満な感じで気軽に使う方も、デビューから60年以上経過した現在でもまだまだいらっしゃいます。
シレッと街乗りに使うマダム。週末のお散歩やRaduno(日本でいうちょっとした走行会)、クラブのイベントや蚤の市に出かける人。
そして、カリッカリにチューンしてヒルクライムやスラロームを楽しむガチ勢など、その楽しみ方は多岐にわたります。
そんなフィアット500をまたご紹介するのですが、今回はウチのマウロの先輩で、リグーリア地方では名のしれた、ヒルクライムやスラローム系のショップを経営されていたジャンカルロ・マントヴァーニさんのお車。
彼が日頃のアシでもあり、デモカー的な存在として使用していた街乗りスペシャルです。
このクルマにあえて名前をつけるなら、
「FIAT ABARTH 595のレプリカ」
そう呼ぶのがふさわしいかもしれませんが、細かいところに目をやると、正直それどころではない過分な「仕事」が施された一台なのがわかります。
パッと見た印象では、おなじみの赤いABARTHのロゴが目に付くオイルパン。
サイドにはお馴染みのアバルト595ステッカー、そしてリアのエンジンフードにはただ595とだけシンプルに…。
まあ、いわゆる見た目のレプリカとしての常套手段は軽くこなしているのですが、このクルマの本質は中身にこそあります。
旧い500にお詳しい方なら、これからご紹介する写真や動画をご覧いただくだけで
「仕上がってますね…。」
と感心しきりなはず。
それではさっそくその「中身」についてご紹介したいと思います。
まずプカプカと平和な走りが自慢のオリジナルの500に対し、きっちりとワインディングや、スラロームも楽しめるほどのスポーティなサスペンションに「構造から」変更しています。
フロントはショックアブソーバーはもちろんのこと、ゆとりが自慢のステアリングギアボックスも近代的なラックアンドピニオン式に変更。
フロントブレーキも、やさしい止まり味(弊社の造語)のドラムブレーキに対し、ディスクブレーキに変更されています。
弊社の足回りのスペシャリスト、マウロいわく
「これぞ流石のマントヴァーニ。ゴーカートのような正確でリニアなステアと、それでいて一般道も走れるシャキッと感は、普通の500とは全くの別モノ!」
と申しております。
レース屋さんらしい丁寧な造作の足まわり構造変更は、実に興味深い。
個人的にはかなりソソられる一台です。
ヒルクライマーの面目躍如ともいうべきか、トランスミッションも大幅に手が加えられており、エンジンにあったギアレシオになっているのはもちろん、高速走行を楽にこなすためになんと5速ギアまで追加されているので、高速走行も楽々です。
いやあ、随所に良い仕事が見えます。
エンジンはトルク重視でありながらもパンチ力のあるチューンに。
見目麗しいWBERのDCOEキャブレターによる迫力の吸気音と、ワンオフのマフラーの存在感。
エンジンのスープアップに伴い、燃料系も強化。さらに、500の泣き所である点火系も、電気式同時点火システムに変更。
ポイントやらコンデンサーやらのトラブルからも解放されています。
そこまでやりながらも、やや控えめな美観がたまりません。
ABARTH風味をわずかに匂わせながらも、あくまで「速く走る」ために選ばれたパーツたちがふんだんに盛り込まれています。
電気系もダイナモからオルタネーターに変更されているので、日本の道路でも気兼ねなく走れますね。
さあ。お次はインテリア。
ハンドルはいい感じのMOMOのINDY。
マントヴァーニ先輩のチームの10周年記念に作成した
「Tigullio Motor Club」のホーンボタンと骨太な枠が大変カッコいいです。
お約束のメーター類はVeglia Borletti風電気式メーターが並びます。
空冷エンジンの生命線である油温と油圧の管理はもちろん、なによりレーシーな雰囲気の演出に一役買っています。
ABARTHのレプリカなら、やっぱりJaegar(イェーガー)メーターでしょ!
という声が聞こえてきそうですが、これはこれで実に現実的な落とし所としてイタリアではメジャーなソリューションだったりします。
というのも、オリジナルのイェーガーは機械式。
つまり油圧を計るにもエンジンからメーター裏までパイプを這わせて、メーターの裏で圧力を計測するというツワモノでした。
だから、ちょっとした亀裂やガタが出ると、運転席周りがオイルまみれに...。なんてこともあり、敬遠する人が多かったとか。
フロントシートにはイタリアの旧車レーシングの定番中の定番。
フジーナのバゲットシートが奢られています。
こういうところのモノ選びに隙がありません...。
レーサーでもありメカでもあったマントヴァーニ大先生が仕上げ、ご自分が長く乗られた一台です。
私なんぞがどうこう言うようなレベルにはありませんね。
もちろんこれだけの仕事がなされていても、500あるあるの肝心のボディやシャシーがボロボロのグサグサなんてことがあったら興ざめです。
でも、ご安心ください。こちらの画像をご覧いただければ、いかにこの個体が大切に扱われてきたかがわかります。エンジンフードの空気穴に雨よけのフードがついているのも、そうした気遣いが見える部分です。
ちなみにベース車両は500Fです。
すべてが控えめな見た目ですが、通が唸る中身で勝負する一台に仕上がっています。
そんな仕事に尊敬の念を込めて、この車両は
「FIAT ABARTH 595 TIGULLIO」(ティグーリョ)と呼ばせていただきます。
正直、ご自分でここまで仕上げるとなると、相当な時間と忍耐とお金がかかると思います…。
何より、プロの経験とノウハウがぎっしり詰まった一台は、まさにお宝。
Youtubeに彼がヒルクライムに参戦し優勝する様が残っていますが、「伝説のマントヴァーニ!」ともてはやされるのもよくわかります。
レース用の500はもちろん、プロトタイプでもヒルクライムで大暴れをしていた方です。そりゃ、仕上がりに妥協などあるはずがありません。
クルマの内容から、いつもの雰囲気主体の写真ではなく、実に中身優先のご案内なのはご容赦いただき、あとは、下の動画を是非音量を上げて楽しんでください。
かわいい見た目と裏腹に、実に野太く力強い排気音とエンジンの鼓動に驚かれるかもしれません。
その仕上がりと仕事の割には、かなりオトクなお値段でご提供できると思いますので、ご興味があれば是非ご連絡ください。
FIAT ABARTH 595 replica TIGULLIO (La base FIAT 500F)
排気量 595cc
馬力 - CV
車重 - kg
5速マニュアル
Price- ASK (お問い合わせはこちら↓)

