#002 FIAT ABARTH 131 RALLY 01-Jan,2023

弊社のお客様からの依頼で、FIAT ABARTH 131 RALLYのダッシュボード再生についてお問い合わせを頂きました。

FIAT131とは今から約50年ほど前、1974年のトリノショーで発表された70年代イタリアを代表するセダン。77年、78年、80年にはWRCにおいてチャンピオンにも輝いた名車です。


当時のFIATグループ、ラリー部門の監督、ジョルジョ・ピアンタ氏にインタビューしたことがあるのですが、あらゆるセッティングが可能なスーパーカー「ランチア・ストラトス」で重ねた勝利よりも、周りのチームからタクシーでラリーするのかよ?とまでいわれた箱形131での勝利の方がよほど痛快だったというほどバランスの取れた名車として有名です。
わたしも過去に4ドアバージョンに乗っていたことがあるのですが、非常にバランスのとれた操作性をもつFRセダンで、操作系こそ少々今からすれば重たいものの、実に運転が楽しい一台だったことで印象に残っています。

さて、この131アバルトラリー。400台のホモロゲーション生産に加え、最終的には1,000台以上が生産されたといいますが、45年以上経過した今では、現存する車両も減っており、その価格は高騰の一途をたどります。

2022年には、いまも大人気のFIAT500に「695トリブート131」というモデルが限定生産され(695台)、こちらも話題となりました。

前置きが長くなりましたが、そんな貴重なクルマも強烈な紫外線や日本の湿気には耐えられるはずも無く、内装のプラスチック類が日に日に劣化を続けていたそうで、今回のご要望と相成りました。

ご覧のように最新のスキャナにより、ダッシュボード全体を取り込み、これからできるだけ本物に近い質感を持ちながらも、高い耐UV性をもつ素材で復元するという作業が開始されます。

この模様もまたこちらでお知らせ致します。

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