Retro Mobile 2024


今年はオリンピックもあるという花の都、フランスのパリで行われる欧州最大の旧車イベント「Retro Mobile(レトロモビル)」に行ってきました。
コロナもあったので、実に久しぶりとなったレトロモビル(4年ぶり)。主催者も変わったのでどんな変化がと思い楽しみにしていたのですが…。

目の当たりにしたのは、為替による「価格上昇感」。
実際問題、車両価格も上昇しているのが事実なんですが、昨年と比べても2割近く上昇したユーロは、我々日本人には少々どぎつい現実となって立ちはだかってくれました...。涙

なーんて、誰もが想像つくような現状はさておき、4年ぶりとはいえ、その変化や傾向についてお話したいです。

人気のルノー5のレトロフィットEVキットも販売していた

かれこれ四半世紀以上レトロモビルを見てきましたが、当初はフランス庶民の味方的な巨大蚤の市が、リーマンショック2010年あたりからの旧車ブームに乗り、徐々に旧車のタマ数と値段が上がり、気づけばお金持ち向けのオークションなども開催される大規模イベントへと変化してきました。

手が届かぬまでも、博物館級の車が気軽に見られるのもレトロモビルの魅力の一つ


もちろん、ウチはフランスから車を買い付けることはないのですが、やはりレトロモビルは市場の動向というか、人々がどういう車を求めているのかがなんとなく見えてくる、とても重要な場だったりします。

これはメーカーさんたちも同様で、こんなクルマだってさらりと飾られていたりします。

ちょうどフランスではイスラエル問題や、物価高による農業圧迫などに対抗するデモなどで殺伐とした空気が流れているさなかというのもありましたが、初日の木曜日(平日)から相当な人出。相変わらずの盛り上がりを見せていました。

大雑把に言うと、一階のメイン会場は、超高級車両の展示販売とメーカーの出展がメイン。ここ数年はこの華やかな部分が、レトロモビルの顔になっています。加えて、アウトモビリアと呼ばれるミニカーや模型、小物やポスターやアート、部品などがならぶエリア。


第二第三会場への渡り廊下には「パリ・ダカールラリー特集」、その先でようやく庶民の味方ともいうべき配線やパーツ類、バイクと、25,000ユーロ以下の自動車がならぶエリアへと変わります。

25,000ユーロの価値は、当地では250万円な感じですが、今の我々日本人にとっては400万!
もはや、気軽に買える安価な欧州中古車なんてないのかなとか、自らの将来を不安視せざるを得ない状況が広がっておりました…。

初日のお昼には売れてしまったFIAT900T



というのも、これからどんどん始まるドイツやイタリアのイベントも、「レトロモビルで◯◯ユーロだったんだから、ウチのもそのくらい…。」みたいなインフルエンスが出ちゃうんですね。

もちろん、レトロモビルのショバ代ってのは非常に高いので、そのへんは差し引いてはくれますが、レトロモビルで価格が上昇したり、早めに売れてしまうような車たちは、いずれは高値へと移行するのが常です。

いろいろと勉強になるコロナ後のレトロモビルでしたが、ひとつ言えるのは、小さいイタリア車は世界的な人気ということですw。

というわけで、ココロ引き締めて、今回の旅の目的であるイタリアでの買付と、現在進行中の別誂えプロジェクト、FIAT128SLの進捗確認に向かいました。これについてはまた後日!

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